■ 総務省のコンテンツアクションプラン
「実写コンテンツ展開力強化官民協議会」@総務省。
林芳正総務大臣出席のもと総会が開かれ、アクションプランがとりまとめられました。
NHK・民放各社、番組制作、通信、配信、広告、新聞、銀行、商社などが参加。
会長は内山隆青学大教授。ぼくは会長代理を務めます。
ぼくが現役官僚だった80年代中盤のニューメディア、90年代初頭のマルチメディアのころは、こういう座組で政策プランを作っていました。
しかし通信・放送融合が取り沙汰されるようになった90年代後半からあと、放送業界はムラに閉じこもり、結果、地盤沈下となります。
今回は通信を含む広範囲のステイクホルダーの集まりです。ぼくも実に久しぶりに放送の会議に招集がかかった次第です。厄介なロートルの先輩を迎えるのは、行政サイドにも危機感があるからかもしれません。
とりまとめられたアクションプランは、国内の広告から海外のネットへとモデルの転換を促し、2033年には海外の実写売上2500億円・海外売上比20%の目標を立てます。現在の20倍以上というすさまじさです。このため、NHK受信料を活用して基金を設置して人材育成に当てようとしています。
施策としては、
・海外・配信を目指すコンテンツの支援と配信PFの強化
・世界に通用する実写コンテンツを製作する人材の育成
・配信による地域コンテンツの展開
を柱にしています。
https://www.soumu.go.jp/main_content/001069365.pdf
業界を支援しましょうがんばろう。それ自体は平和なシャンシャンです。
やりゃあいい。
しかしぼくは、この会議に至る背景・状況に危機感を抱いていました。
会議もシャンシャンであることに危機感を抱きました。まだそんなかんじなのか?
そこでぼくのコメントです。業界の経営層と、総務大臣とに向けて。
政府はコンテンツを成長産業から基幹産業へと呼び方を変えて、戦略17分野に位置づけた。そして海外市場20兆円という目標を立てた。しかしその9割はゲームとアニメであって、実写の放送は1%余りに過ぎないという存在感に危機感を抱く。
報告に「配信コンテンツは年15%成長で放送は1.8%の減少」とある。配信と放送を二項対立でみてきた結果がそうなのであって、その両者を合わせた公倍数、成長市場の中で戦略を描くべき。「海外売上比率20%を目指す」という方向性も、現在の0.8%からみれば大変だが、ゲーム・アニメは既に60%である。
その認識がまずは必要だ。
「通信・放送融合」が旧郵政省の審議会で唱えられたのは35年前であり、コンテンツ事業を国内の広告市場から海外のネット市場に転換する必要性は政府・知財本部では15年前に唱えられていた。
内閣府・知財本部や経産省でもいまコンテンツ政策の報告がとりまとめられている。そこでは、IP360と称して、マンガ・アニメ・ゲーム・音楽、マーチャンダイジングと実写を360度回す戦略が描かれている。
そのコンテンツ産業やデジタル産業のバリューチェーンに放送局を今一度組み込む。そのための構造改革を促すことがこのアクションプランの目指すことだと思う。
通常こうした政策レポートは、名宛人が政府であり、その行動を促すことが主目的だが、このアクションプランは、民間の、特に放送事業者の経営層に認識を問うものになっている。そしてこれを経営戦略として読んでもらうだけでなく、いかに具体的なアクションに結びつけるかが大切だ。
この場には、放送関係者だけでなく、通信、コンテンツ、金融・商社などバリューチェーンのプレイヤーが揃っているので、そのみなさんとともに今後の事業を構築していくことが重要。民間の努力が第一だが、総務省はじめ政府の後押しもカギを握る。ご指導ご協力をお願いする。
| ●iU | 学長 |
| ●京都大学防災研究所 | 研究員 |
| ●一般社団法人CiP協議会 | 理事長 |
| ●一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアム | 理事長 |
| ●一般財団法人デジタル政策財団 | 理事 |
| ●一般社団法人国際公共経済学会 | 会長 |
| ●一般社団法人デジタルリスク協会 | 理事長 |
| ●一般社団法人ソーシャルインパクト | 理事長 |
| ●一般社団法人超教育協会 | 専務理事 |
| ●CANVAS | 副理事長 |
| ●日本スタンフォード協会 | 理事 |
| ●日本ビジネスモデル学会 | 理事 |
| ●少年ナイフ | 特別顧問 |
| ●一般社団法人日本eスポーツ協会 | 特別顧問 |
| ●一般社団法人データ流通推進協議会 | 顧問 |
| ●一般財団法人大川ドリーム基金 | 評議員 |
| ●公益財団法人 子ども未来支援財団 | 評議員 |
| ●「安心ネットづくり」促進協議会 | 代表理事 |
| ●東京大学先端科学技術研究センター | 身体情報学分野アドバイザー |
| ●Superhuman Sports Committee | 発起人 |
| ●京丹後市 | 最高デジタル責任者 |
| ●活力ある地方を創る首長の会 | 特別顧問 |
| ●デジタル政策フォーラム | 発起人 |
| ●POP POWER PROJECT(PPP) | 発起人 |
| ●一般社団法人日本民間放送連盟 ネット・デジタル関連ビジネス研究プロジェクト | 座長 |
| ●融合研究所 | 主筆 |