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知財本部・著作権タスクフォース:前編

■知財本部・著作権タスクフォース:前編

デジタル時代における著作権制度・関連政策の在り方検討タスクフォース。

座長を務める知財本部の会議が「中間」報告をまとめました。

最終会合がおさまらず、2回追加して、ようやく。

2年前に破裂した海賊版タスクフォースを思い起こします。

またお主のせいか。そしりを受けつつ。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kousou/digital_kentou_tf/pdf/tyukan_torimatome.pdf



このタスクフォースは、放送番組の同時配信に関する著作権制度を論じる文化庁の審議会と並行してもたれました。

現下の法的問題を文化庁でこなしつつ、内閣府・知財本部はその次に来る重要課題に方向性をつける。

役割分担です。

そこで今回、知財本部は大きくふりかぶりました。


報告は前半の情勢認識、後半の方策に分かれます。

前半「コンテンツ産業を取り巻く環境の変化」は、1)流通、2)消費、3)創作環境の変化と4)グローバルなプラットフォームの台頭を踏まえつつ、5)デジタル経済社会上の新たな存在意義と6)将来への見通しを示します。



ぼくは意訳して、会議でこのように解説しました。


コンテンツの生産も流通もデジタルで丸ごと変化するというのは、MITネグロポンテ教授が『ビーイング・デジタル』で25年前に書いたことで、権利者にも利用者にも両方にメリットがあるという展望は当時から見えていました。


しかし2)3)4)にある記述は、当時はまだくっきりと見えていなかったけれども、その後起きてきたこと。

2)コンテンツが最終消費財だけではなくコミュニケーションやコミュニティーを活性化させる中間財になる。

3)生産が簡単になり、コンテンツそのものと作り手とが爆発的に増える。

4)グローバルプラットフォームが強大化する。従来型プレーヤーとしてのプロのクリエーターとコンテンツ企業、そしてアマチュアを含むみんな。それらを束ねるプラットフォームに軸が移った。


これらがSociety4.0で起きたこと。これにまだ対応できていないという問題意識です。



さらに5)が今回のポイント。

Society5.0でコンテンツがデータビジネスになるということです。


コンテンツがデータ駆動社会の資源となる。コンテンツの生産、流通、消費を円滑にして、外部不経済を取り除くことがコンテンツ産業の成長というミクロ経済のテーマではなく、産業全体の成長に関わる。


つまりコンテンツ政策が経済政策に位置づけられることになる、ということを表しています。


これまでのコンテンツは経済全体のバリューチェーンから切り離されたところにあって、ずっと個別産業論で議論されてきました。中途半端な、文化経済政策みたいな文脈で扱われていた面が強かったのです。


けれども、データ駆動社会の主要プレーヤーとして経済システムに組み込まれる。

だから、なぜわれわれが今、コンテンツについて語らなければいけないのかという政策的な位置づけが変わりますよということを語っている。

とぼくは解釈しています。


以上、解釈です。正確には報告を読まれたし。

(後編につづく)

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Profile

●iU学長
●CANVAS副理事長
●融合研究所主筆
●内閣府知的財産戦略本部 構想委員会委員
●内閣府知的財産推進戦略本部構想委員会コンテンツ小委員会委員長 
●内閣府知的財産推進戦略本部構想委員会デジタル時代における著作権制度・関連政策の在り方検討タスクフォース座長
●内閣府知的財産戦略本部 次世代知財システム検討委員会座長
●内閣府知的財産戦略本部 新たな情報財検討委員会座長
●内閣府知的財産戦略本部 インターネット上の海賊版対策に関する検討会議(タスクフォース)共同座長
●内閣府知的財産戦略本部 クールジャパン人材育成検討会委員
●内閣府新戦略推進専門調査会 規制制度改革分科会委員
●内閣府知的財産戦略本部 ビジョン検討委員会委員
●スポーツ庁 官民連携によるスポーツを通じた健康増進策検討会委員
●内閣府知的財産戦略本部価値デザイン社会懇話会委員
●総務省「新たなCAS機能に関する検討分科会」座長
●総務省 デジタルコンテンツ創富力の強化に向けた懇談会座長
●総務省「コンテンツ海外展開協議会」座長
●総務省 デジタル時代における郵政事業の在り方に関する懇談会座長代理
●総務省 都市サービス高度化ワーキンググループ委員
●総務省 ICT サービス安心・安全研究会 青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース主査
●総務省 デジタルサイネージワーキンググループ主査
●総務省「放送事業の基盤強化に関する検討分科会」分科会長代理
●総務省 国際標準化戦略に関する検討チーム委員
●総務省 情報通信白書アドバイザリーボード委員
●総務省 地方発の放送コンテンツ発信力強化に向けた懇談会 委員
●総務省 近未来におけるICTサービスの諸課題展望セッション委員
●総務省 放送サービスの未来像を見据えた周波数有効活用に関する検討分科会委員
●文化庁 文化審議会著作権分科会 基本政策小委員会 委員
●消費者庁 消費者のデジタル化への対応に関する検討会委員
●京都府文化力による未来づくり審議会 委員
●一般社団法人日本民間放送連盟 ネット・デジタル関連ビジネス研究プロジェクト座長
●JeSu eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会 座長